久高島旅記

久高島は沖縄の人々にとって特別な島。
琉球の神、アマミキヨが降り立ったとされることから神の島と呼ばれている。
わたしにとっては、ずっと行きたかった憧れの島で、
ここに行ってみれば、何かが変わる、というか、何かを変えてくれる、
という予感がずっとあった場所。
そして不思議なことに、いざ行こうとするといつも台風や、
ムスメの病気などで、流れてばかりの場所でもあった。
でもいつかは必ず行けると信じて、
斎場御嶽からは、幾度もその全景を拝んでいた。
今回の休みも、台風が去ったばかりということもあり、
当日もし晴れたら行こうという半ばあきらめの気持ちでいたのだけど、
起きてみたらビックリするほどいい天気!
やっと呼ばれた!(笑)と慌てて用意し、
興奮しすぎてバスの時間とフェリーの時間が全くかみ合わないスタートを切り、(笑)
久茂地で2時間もうろうろと時間を潰しながら、
(いや、慌てすぎて忘れ物だらけだったので、買い物に丁度良い時間だったのだけど(笑)
鼻息荒く久高島へ。
フェリーを降りれば、自転車を借りて移動。
着いたのは、最も暑い2時。畑仕事中のおじい、おばあは皆木陰で休憩していて、
「今走ったら暑いさ。ここでお茶でも飲みなさい。」と声をかけてれる。
宿の場所に始まり、おすすめスポットや、島についての質問をすると、
「横に座りなさい」とジェスチャーしながら、やさしく答えてくれる。
みなさん笑顔がとても素敵。
きらきらと輝くような微笑みに胸がきゅうと締め付けられる。
そんなあたたかな歓迎に気持ちもほぐれ、
清々しい木陰の風を受けながら、
心がどんどん解き放たれていくのがわかった。
心地よくゆんたくをもっと続けていたかったけど、お借りした自転車には時間制限あり。(笑)
寂しさをこらえつつ、みなさんとお別れ。灼熱の中、自転車をただ思い切りこぐ。




こぎ始めたら、自転車のギーギーという錆付いた音以外は何も聞こえない。一見、普段私たちが目にしているもの(車などの乗り物や民家以外の建物)は殆ど何もない。人にも殆ど遭わない。(さっきの出会いはかなり貴重。)
しばらく自転車を走らせ続けていたら、

耳があらゆる音にどんどん反応しはじめた。鳥や虫の鳴き声は勿論、何かの生き物が葉っぱを踏むカサカサという音、実か何かがゴロンと道に落ちる音、虫の羽が摺り合う音、どんどん鮮明になってくる。立ち止まってみると、海への道がわかった。目で見なくとも、今どの方向に向かっているのか波音が教えてくれるのだ。
普段人間が立てる音にかき消されている音がここでは主役。
あらゆる命の音・・・
それらはそこに昔からずっとあったような、
また今だからこそ聞くことのできるようなとても不思議な感覚で、
あたり前のように、また奇跡的に響き渡る。
もしかすると、
今ここでこうやって音を立てながら自転車をこぐ自分という存在も、
あたり前であり、また奇跡なのかも知れない。

多分(笑)続く・・・
久高島にご興味のある方はこちらへ。久高島HP

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